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夏休みの読書感想文

夏休みの移動中、ずっと本を読んでいました。
どれも面白かったので、感想を自分のためにまとめておこうと。
なんて考えてすでに1ヶ月近くたってしまいました。
なお、amazonにリンクをはってあるけれど、1冊は地元の本屋さんで購入。
残りはすべて図書館で借りた本です。
図書館ありがとう。


看取りの医者/平野国美  (小学館文庫)
死が遠くなった現代といわれるけれど、自分も実際そうだ。
どんな最後を迎えるか、自分より先に親や近しい人たちが先になるが、
その備えとしてもいろんな形があり、いろんな問題があり、いろんな想定外がある。
そこを支えるのにはセオリーはない。
生活の中に看取りがあるのは大変。
それでも死が避けられないものである以上、空腹と同じくらい、普通なのであって、
もっと身近なものとして、日々考えるべきなのかもしれない。
そして堂々と頼り、頼られる関係を持てる事こそ、
お金よりも安心につながるのだろうと感じさせられた。

風の又三郎/宮沢賢治 (新潮社)
短編集。過去にも読んだが、そのたびに世の中で特別視されるほどの印象を受けず、
自分には力がなくて、深く読み込むことができないのだな、と思っていた。
けど今回は手ごたえがあった。
賢治が好きな鉱物を使った表現や、音の表現がリアルで面白い。
大地と繋がっている感覚を持つ賢治の感覚がにじみ出ているのだろう。
実物の風の音や動物たちの鳴き声をもっと身近に感じていた時代の人ならではだと思えた。
快適さを求めて、断熱・遮音されている現代の住まいにいたら、
ここまで受け止めて表現するのは難しいのではないかなぁと。
と同時に、この表現をリアルだと感じられる感性も、次第に失われていくのかもしれない。
自分もどこまでリアルに感じられたかというと、怪しい。

みんなで決めた「安心」のかたち――ポスト3.11の「地産地消」をさがした柏の一年
/五十嵐泰正 +「 安全・安心の柏産柏消」円卓会議(亜紀書房)
誰のための?何のための答えなのか?
話合いの本質を見失わないようにするのは、
職場や身近な人々の間でも難しいのに、
ここでは様々な背景の人々が集まって進んできた軌跡がまとめられています。
だれも持っていない答えに対し、ひとりひとりが考え、
他の意見や情報にきちんと耳を傾ける姿勢に感動した。
すごい。
こんな話し合いをしたいし、できるんだ!と前向きな気持ちになった。

食の安全と環境−「気分のエコ」にはだまされない (シリーズ 地球と人間の環境を考える11)
/松永和紀(日本評論社)
環境に良いとはなんだろう。
書かれていること全てに納得できたわけではないけれど、
本末転倒な部分ってあるよなぁと考えさせられるポイントがいろいろ。
エコグッズを頻繁にネットで購入し、ガソリンを使って宅配してもらうのはどうなの?
とか、自分の家庭菜園も、遠くから運んできた資材を使うより、
できるだけ庭の中の循環でやりくりしていきたいなぁとか。
自分でちゃんと考えましょーと再認識。

猫鳴り/沼田まほかる  (双葉文庫)
友人に進められて読んでみた。特に野性味のある猫好きにはたまらない。
繊細な人たちが登場し、いろいろと気遣う心の動きが描かれ、
その心くばりにはっとさせられる。
相手を思って飲み込んでおこうとか、あえて表さなくてもいいかな、
と、心に浮かぶけど日々飲み込んでしまうはかない気持ちがちりばめれれていて、
しとしと降る霧雨のような感じがする読後感。

2045年問題 コンピュータが人類を超える日
/松田卓也 (廣済堂新書)
コンピューターの処理能力が上がって、世の中ががらりと変わるという話。
なるほど。過去30年を振り返っても、
こんなコンピューター頼りの世の中になるなんて想像できなかったから、
この本の書いてある通りなのかもしれない。
でも、人間はその進化ばかりを求めるだけではないような気がする。
描かれている未来の世の中に対し、「そこまでしてどうする?」と思う人も多いのでは?
果たしてそうなるのか?
多少はその通りになるとしても、そんな世の中になった時に備えて、
何したらいいのかイメージわかないなぁと、ぼんやりしている自分に気付く。

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